比重計の度数
液体の密度に関する SI 外の目盛 · 量:60 °F における相対密度
石油の市場は、重い品ほど安くなるように仕組まれている。Athabasca のビチューメンは値引きで売られ、テキサスの軽質銘柄は割増しで売られる。この価格差のすべてが、契約書ではただ一つの数、API 度として書かれる。彼らの目盛は物事の見慣れた順序と逆に走る。液体が密であるほど、割り当てられる度数は少なくなるからだ。零は水より重い液体に当たり、水そのものにはちょうど十が与えられた。
同じガラスの浮き子には、他の職から受け継いだ目盛がもう二つある。化学者は棒の上で Baumé 度を読み、なめし職人と染物師は Twaddell 度を読む。三つとも語っているのは同じこと、計器が液体に沈んだ深さである。だがそれぞれ自分の数で、自分の範囲のなかで語り、その外ではただ黙っている。
01 · 定義
三つの度数は、相対密度を書き改めたものにすぎない。すなわち液体の密度と水の密度との比であり、どちらも同じ 60 °F で取られている。計器は三つの場合とも同一で、棒に目盛を刻んだガラスの浮き子である。違うのは、その目盛をどの式に従ってガラスに刻んだかだけだ。
比重計は液体が軽いほど深く沈む。自分自身の重さとちょうど同じだけを押しのけるからで、沈む深さは密度ではなく、その逆数に比例することになる。式の形もそこから来ている。API 度と Baumé の軽目盛では密度が分母に立つので、数は軽い液体の方へ増えていく。ところが Twaddell には分母がまったくない。彼の目盛は密度に対して線形で、水から上へのみ数えられる。
Baumé の目盛には重と軽の二つの枝があり、計器にはどちらが刻まれているかが必ず記される。どちらも水から始まるが、その先で分かれる。重い方は酸とアルカリへ、軽い方はアルコール類と燃料へ向かう。取り違えるのは見た目より易しく、濃い酸では枝を選び違えた誤差が十度に達する。
目盛の数そのものは、それが読まれた温度と一緒でなければ意味を持たない。ガラスは 60 °F 向けに刻まれており、ぬるい試料は必ず低めの密度を示す。石油の取引ではその補正を目分量で当てず、ASTM D1250 の表から取る。まず読みを基準の六十度に直し、そのうえで初めて体積と金額を計算する。
密度を動かしてみてください。浮き子は浮き上がるか沈むかし、三つの目盛はその位置をそれぞれのやり方で読みます。どれにも自分の盲域があり、二つの目盛がまだ働いているところで、三つ目はもう何も示しません。
緑の線は API 度で、密度が増すにつれて下がる。橙の線は Twaddell 度で、こちらは逆に上がる。二本は水で交わり、そこでは API が十、Twaddell が零を示し、その先は反対方向へ離れていく。一方の目盛は水より軽い石油のために、もう一方は水より重い酸とアルカリのために刻まれている。両方の目盛を一本の棒に載せた計器を作る者はいない。共通の範囲があまりに狭いからだ。
02 · 換算
読みを一つ入れれば、残りはこの表が出す
どの目盛も 60 °F における同じ相対密度に帰着するので、互いに正確に換算できる。誤差が生じるのは、読みが別の温度で取られ、表によって基準に直されていない場合だけである。
Baumé の重目盛の係数は国によって別々に取られてきた — 144.3、145、あるいは 146.3 — そこで係数の切り替えはこの表の細かい設定に置かれている。濃い酸では、その違いが最初の桁からもう見えてくる。
摂氏十五度半は切りのよい数でも誰かの気まぐれでもない。ちょうど 60 °F、石油の計算すべてが寄りかかっている、あのアメリカの温度計の見慣れた六十度である。ぬるい試料は実際より多くの API 度を示し、タンカー一隻ぶんの荷になればその差はもう金額で数えられる。だから読みはまず基準に直され、そのうえで体積に掛けられる。
| 注記 | |||
|---|---|---|---|
| {u} | {name} | {value} | {note} |
03 · 桁の並び
対数目盛:空気からオスミウムまで04 · 測定器
液体の密度は何で測るか
腹に散弾を入れ、棒に目盛を刻んだ浮き子。液面と重なった刻みを読む。一本が受け持つ密度の帯は狭いので、六本から九本を一組にしてケース入りで売られる。方法は ASTM D1298 に記され、石油の受け入れでは今なお有効である。
容積の分かっている器を、恒温槽に保ったまま空と満たした状態で量る。機械的な方法のなかではこれが最も正確で、密度の五桁目まで確かに取れる。代償は時間で、一試料に半時間ほどかかる。そのかわり比重計そのものは、まさに比重瓶で校正される。
曲げた管をその固有振動数で揺らす。中身が密であるほど、揺れは遅くなる。計器は振動の周期から密度を求め、自分で 60 °F に直す。試料は一ミリリットルで足り、答えは半分で返ってくる。実験室ではこの手の計器がとうに浮き子を追い出した。
配管では密度が絶えず要るので、そこには質量流量計を据える。二つのループを振動させ、そのねじれから質量流量と密度を一度に定める。API 度は計器がその場で出すので、数字は試料も人手も経ずに商品報告へ入る。
05 · 表記の規則
枝も華氏度も添えない数は、何も意味しない
度の記号は文字の前に、文字と続けて置き、値は空白で離す。Baumé では枝を必ず示す。重目盛か軽目盛かである。API 度で温度を省いてよいのは、それが常に同じ 60 °F だからにすぎない。試料が別の温度で測られたのなら、その旨を改めて記す。
三番目の書き方は、量とその目盛を取り違えている。密度は立方メートルあたりキログラムで測られるが、API 度は密度から計算された無次元の数である。四番目の誤りは工場でいちばん多い。66 °Bé の硫酸に含まれる一水和物はおよそ 93 % であって、66 % では決してない。百分率が度数と一致するのは Brix と Plato だけで、そこでは目盛がもともとそう考えられている。
06 · 隣り合う単位
意味のうえで近いのは、密度をその業界に都合のよい数へ書き改めた目盛のすべてである。砂糖は Brix で、ぶどう果汁は Oechsle で、石油は API で数えられ、そのどれの下にも同じ無次元の相対密度が横たわっている。
目盛は逆向きに走る
水から出る二本の枝
密度に対して線形
Simetrium の 要覧のうち 最も近いのは kg/m³ で表した密度、三つの目盛がいずれも帰着する、 Brix 度 と Plato 度 それぞれの糖度表とともに、 バレル、そこでは石油が体積で数えられ、そして 石油換算バレル、そこでは体積に燃焼熱まで加えられる。
07 · 歴史の部
塩と革と石油
Antoine Baumé は棒を二つの点で刻んだ。純水が零を与え、塩十五に対し水八十五の溶液が十五を与えた。この二つの印のあいだを等分したところ、薬種商たちがすぐに受け入れた目盛ができあがった。
スコットランドの職人 William Twaddell は式を使わずに済ませた。一度を密度の五千分の一と定めたので、計算するものが何も残らない。漂白液となめし液は水のすぐ上の狭い帯に保たれ、なめし職人と繊維の職人は今も Twaddell 度で話す。
アメリカの石油用比重計は何十年ものあいだ係数 141.5 で刻まれてきた。Baumé の式は 140 を求めていたにもかかわらずである。標準局はこの食い違いを見つけると、ガラスを作り直すより、それをそのまま公認する道を選んだ。API の目盛はこうして生まれた。
実験室での密度はとうに振動管で取られ、配管では質量流量計で取られている。それでも石油の契約は相変わらず API 度で書かれ、軽質銘柄の割増しもそれで計算される。目盛は自分の計器より長く生き延びた。数はそのままで、この連なりのなかに浮き子はもういない。
実物標準もなく、零点も所定の位置にない単位
API 度そのものは検定できない。検定されるのは密度計であり、度数は式によって密度から出てくる。この連なりで検めるべき量は二つ、密度と温度で、しかも後者の方が重い。ぬるい石油は軽く、度数が多く出るから、契約のうえでは高くなる。だから試料の温度は読みと一緒に書き留められ、補正は暗算ではなく表から取られる。
この目盛の零は水の上ではなく、密度 1.076 のところに立っている。水はとうに後ろへ去った地点である。水より軽い液体のために考えられた式がそう定めたので、その零はいっさいの物理的な意味の外へ出てしまった。重い銘柄は負の度数へ入り、商品報告のなかの負号は奇妙に見えるが、まったく当たり前のこととして扱われる。
カタログ · 測定単位
それぞれの量に一つの要覧
SI 基本単位が七つ、固有の名を持つ組立単位が二十二、そして技術も暦も成り立たない体系外の量。