01 · 定義
一日はちょうど 86 400 秒、すなわち二十四時間である。これは SI 秒による定義であって地球の自転による定義ではない。惑星はもはやそれに縛られておらず、平均して一日あたり一ミリ秒ほど遅れていく。
一日は実際にはいくつもある。恒星日は遠い恒星に対する地球の一回転の時間で、二十三時間五十六分。太陽日は二つの正午のあいだの時間で、こちらが長い。地球が自転しているあいだに軌道上をほぼ一度進むので、太陽をふたたび南に来させるにはその四分を回し足さねばならない。一年のあいだに余分な回転はちょうど一恒星日ぶんになる。一年は恒星日が 366、太陽日が 365 である。
しかし太陽日も一定ではない。軌道は楕円で、冬には地球が速く進むので回し足す量が増える。地軸は傾いており、運動の天の赤道への射影は季節によって変わる。二つの効果が重なり、最も長い真太陽日と最も短い真太陽日のあいだに一分ほどのばらつきが生じる。平均太陽日は虚構であり、天文学者がそれを持ち込んだのは、ほかならぬ時計が不均一には進めないからである。
真の時刻と平均時刻のあいだに積み重なる差を均時差という。そのために日時計は進んだり遅れたりし、一年を通じて同じ時刻に撮られた太陽は空に八の字を描く。アナレンマである。これは器械が描くのではなく、同じ一日についての二つの定義の食い違いが描く唯一の図形だ。
左はアナレンマ。一年を通じて同じ時計時刻における太陽の位置である。横軸は均時差、縦軸は赤緯。右はその日の真太陽日の長さで、きりのよい二十四時間と比べてある。二つ目のつまみは時間帯の中の位置を動かし、壁の時計で正午がいつ来るかを示す。
一日のあいだに地球は軌道上をおよそ一度進む。恒星に対する回転はすでに終わっているが、太陽は動いてしまっているので、惑星はもう少し回し足さねばならない。まさにその四分である。
02 · 換算
値を入力すると、このシートが換算します
一日は分・時とともに併用が認められているが、接頭語は付けない。「キロ日」はどの規格にもない。長い間隔には年へ、短い間隔には時へ移る。
天文学のユリウス日はちょうど 86 400 SI 秒であり、それ以上の何物でもない。紀元前 4713 年 1 月 1 日の正午からの連続した数えで、月も、うるう年も、暦の改革もない。バビロニアの書記が記録した日食と昨日の測定とを比べられるのは、まさにこれのおかげである。
火星の一日は我々のものより三十九分長い。探査車の運用班は任務の最初の数か月、それに合わせて生活し、勤務時間を毎回四十分ずらさねばならなかった。五週間ほどで当番表は文字盤を一周した。
| 注記 | |||
|---|---|---|---|
| {u} | {name} | {value} | {note} |
03 · 桁の並び
他の世界の一日04 · 測定器
惑星の自転を何で捉えるか
子午線の面に厳密に据えられた鏡筒。上下にしか動かせない。天文学者は星が糸を横切る瞬間を捉え、そうした通過の列から恒星日の長さが得られる。二世紀のあいだ、これは存在するもっとも正確な時計だった。正確だったのは、振り子の役を空そのものが果たしていたからである。
真空容器の中の自由振り子と、外側でそれに従う双子の振り子。1930年代にはこの種の時計が地球の自転より正確になり、惑星が時刻表を守らないことを最初に示したのもこの時計だった。
1967年から秒はセシウム原子の遷移によって定義され、一日はちょうど 86 400 のそうした秒になった。惑星との結びつきは断たれた。地球が進もうと遅れようと、一日は髪の毛一本ぶんも変わらない。
異なる大陸の二基のアンテナが同じクエーサーを聴き、信号の到達差から地球の向きがミリ秒の何分の一という精度で決められる。今日、一日の長さはこうして測られる。空に照らして検されるのは惑星のほうであって、その逆ではない。
05 · 表記の規則
d は小文字、接頭語は付かない
国際記号は点のない小文字の d。日本語では「日」と書くのも普通である。大文字の D はジオプトリが占めているので、大小の別はどうでもよくない。組立単位では中黒か斜線で書く: mg/(kg·d)、mm/d。
最後の行は揚げ足取りではなく、実際の障害の源である。うるう秒のある一日は秒が 86 401 あり、ちょうど 86 400 を前提とするコードはその日に壊れる。2012年にそうなり、2015年にもまた起きた。
06 · 隣り合う単位
一日は時と年のあいだに立ち、両方のつながりがそれぞれのしかたで割り切れない。一日にはちょうど二十四時間があるが、一年には 365.2422 日あり、どんな丸めもその端数を消せない。ただ暦へ移すだけである。
一日の 1/24
86 400 s
365.25 d
金星では最初の関係式の符号が逆になる。逆向きに自転するので、その太陽日は恒星日より短い。JD はユリウス日、天文学のための連続した日の数えである。
07 · 歴史の部
一日はいかにして地球から切り離されたか
秒は平均太陽日の 1/86 400 と定義される。この定義は一世紀半近く保ち、揺るぎないものに見えた。地球は手に入るもっとも信頼できる時計だった。
水晶時計と振り子時計がそれを示す。一日の長さは一年のうちにミリ秒の単位で揺れる。原因は気団の季節的な配置換えと潮汐である。惑星は剛体ではなく、時刻表を守らない。
妥協である。時計は原子に従って進むが、数年ごとに一秒を時系へ挿し込み、正午が太陽から離れていかないようにする。半世紀で二十七回の挿入。すべては器械なしには誰も気づかない差のためである。
総会は秒の挿入をやめることを決める。太陽からのずれが誰かを困らせるより、デジタル機器がそれで壊れるほうが頻繁だからである。2035年までに時系は惑星から決定的に離れる。
現象と一致しなくなった単位
潮汐摩擦が地球を制動する。月が海洋を引き、膨らみは自転に遅れて惑星を引き止める。一日は一世紀におよそ 1.8 ミリ秒ずつ長くなる。デボン紀には二十二時間に届かず、サンゴの成長縞がそれを裏づける。一年におよそ 400 本である。
だから今日の一日は、その名の由来となった現象から正直に切り離された単位である。86 400 秒は数であり、惑星の自転はもはやそこに収まらない過程である。差はうるう秒が埋め、2035年からは単に積もるにまかせる。
カタログ · 測定単位
それぞれの量に一つの要覧
SI 基本単位が七つ、固有の名を持つ組立単位が二十二、そして技術も暦も成り立たない体系外の量。