当量
アメリカの血液検査票には「K 4.2 mEq/L」、ヨーロッパのものには「K 4.2 mmol/L」と書かれる。カリウムは電荷が一つなので数は同じだ。カルシウムでは2倍違う。2.5 mmol/L は 5 mEq/L になる。当量が数えるのは粒子そのものではなく、その働きだ。いくつの水素イオンと置き換わるか、いくつの電荷を運ぶか。
化学者はモルよりずっと前から当量を使っていた。酸と塩基は、一方が他方をどれだけ中和するかで比べられた。溶液の規定度はここから来ている:1 N = 1 Eq/L。IUPAC はこの書き方をもう長く勧めていない。それでも当量は医学、水処理、土壌学に残った。
| 記号 | Eq · 実際には mEq/L |
| 定義 | 1 Eq = 1 mol / z — 1 mol の H⁺ と反応する、または 1 mol の電荷を運ぶ物質の量 |
| 参考値 | 1 mEq Ca²⁺ = 0.5 mmol = 20.04 mg · 1 mEq Na⁺ = 22.99 mg · 1 Eq が運ぶのは 96 485 C |
| 導入 | 当量 — リヒター、1792 · 規定液 — 19世紀 · SI に含まれない |
| 規格 | ISO 80000-9 · IUPAC Green Book · ISO 6059 · ISO 11260 |
| 代表的な値 | 140 mEq/L — 血漿中の Na⁺ · 5 mEq/L — Ca²⁺ · 546 mEq/L — 海水中の Cl⁻ |
01 · 定義
電荷で割ったモル
塩酸1モルは水素イオンを1モル出す。硫酸1モルは2モル出す。中和に必要な塩基の量は違う。当量はそれを前もってそろえる:HCl 1 mol は 1 Eq、H₂SO₄ 1 mol は 2 Eq。
イオンも同じだ。z はイオンの電荷、または反応での水素イオンの数。当量の量は物質量に z を掛けたもの。溶液中の陽イオンの当量の和は、つねに陰イオンの当量の和に等しい。溶液は電気的に中性だからだ。右の血液のイオン図はこれに基づいている。
血液のプラスとマイナスはつり合う
左の柱は血漿の陽イオン、右は陰イオン。各ブロックの高さがその濃度だ。青緑のブロックは陽イオン、紫は陰イオン。マゼンタのブロックは検査室が測らない陰イオンで、タンパク質、リン酸、有機酸。その高さはアニオンギャップに等しい。mEq/L では二本の柱はいつも同じ高さになる。mmol/L に切り替えると、カルシウムとマグネシウムが半分に縮み、つり合いが消える。
分子は水素をいくつ出すか
それぞれのセルに構造式がある。紫は酸が塩基に渡す水素原子で、その数が z。ピンクは酸素。式の下は 1 モルあたりの当量数。クエン酸には水素原子が八つあるが、出すのは三つだけ — COOH 基のものだ。
1ミリモル、当量の数はさまざま
フラスコには水 25 mL とちょうど 1 mmol の酸、ビュレットには 0.100 mol/L の NaOH 塩基。コックを開くと、滴がフラスコに落ち、撹拌子が混ぜ、電極が pH を測る。青緑は塩基とそれに関わるすべて:ビュレットの液面、加えた当量。紫は酸とその水素イオン。マゼンタは指示薬と当量点。右の画面が滴定曲線を記録する。破線は、酸1モルあたり塩基をちょうど 1、2、3 当量加えたところにある。画面の下には二本の帯:フラスコに酸が何当量あるか、塩基をどれだけ加えたか。時間は実時間。20 s 何もしなければ、実験がひとりでに始まる。
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02 · 換算
| {n} | {v} | {note} |
1価のイオン — Na⁺、K⁺、Cl⁻、HCO₃⁻ — では mEq/L と mmol/L は同じ。2価では mEq/L が2倍、3価では3倍になる。だから検査票が mEq から mmol に変わっても、変わるのはカルシウム、マグネシウム、リン酸の数字だけだ。
水の硬度も当量で数える。ドイツ硬度 °dH は1リットルあたり CaO 10 mg、フランス硬度 °fH は CaCO₃ 10 mg。どちらも mEq を介して換算する:1 mEq/L = 2.8 °dH = 5.0 °fH = 50 mg/L CaCO₃。
03 · 桁の並び
04 · 測定器
05 · 表記の規則
06 · 隣り合う単位
07 · 歴史の部
当量は SI に含まれず、含まれたこともない。IUPAC はモルだけで済ませ、何を数えるかを明記するよう勧めている:n(½Ca²⁺) = 2 mmol はカルシウム 2 mEq と同じ意味だ。書き方は長くなるが、別の単位は要らず、粒子がすぐわかる。
当量の最大の落とし穴は、同じ物質でも当量の数が違いうることだ。リン酸はフェノールフタレインでは水素イオンを二つ、メチルオレンジでは一つ出す。だから溶液のラベルには、規定度の横にかならず、それを計算した反応が書かれる。
酸を一滴たらすとジュースの色が変わり、塩は炎に色をつけ、水はひとたたきで凍る。その下に、Simetrium のすべてのページが分野別・五十音順に並ぶ。
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