SIMET RIUM .COM h = 6.626 070 15·10⁻³⁴
基準:kg
JA|36 言語
kg IPK · 1889—2019 1.000 000 00 kg SYMBOL PLATEh = 6.626 070 15·10⁻³⁴ J·sm·g·v = U·I SI 2019 · OIML R 111 · E1
銘板が示すもの

左では二つのガラスのベルジャーの下に、白金イリジウムの円柱が立っている。キログラムの旧原器だ。右ではキブルバランスの銅のコイルが、磁石の極のあいだを上下に動く。導線を通って電流が流れ込み、その下ではコイルの速さを測るレーザー光が震えている。場面の奥に kg の文字が透けて見える。表示は 1.000 000 00 kg。記録ランプが点滅している。

単位シート
SI 基本単位改訂 2026-10

キログラム kg

SI 基本単位 · 量:質量

百三十年のあいだ、キログラムはたった一つの円柱だった

パリ近郊の金庫室で、三重のガラスのベルジャーの下に、高さ 39 mm、直径 39 mm の白金イリジウムの円柱が納められていた。1889 年からその質量が定義上のキログラムだった。数十年に一度取り出され、各国の複製と比べられた。

複製と原器はしだいに離れていった。百年で差は約 50 マイクログラム、砂粒一つ分の質量に達した。変わっているのが複製なのか原器自身なのかは知りようがなかった。定義上、原器はちょうど 1 キログラムだったからだ。

2019 年からキログラムはプランク定数 h = 6.626 070 15·10⁻³⁴ J·s で固定されている。質量とのつながりはキブルバランスが与える。そこでは分銅の重さが電磁力とつり合わされ、電流と電圧は h を含む量子効果で測られる。いまではどの研究室でもキログラムを実現できる。

記号kg · 量 m
定義h = 6.626 070 15·10⁻³⁴ J·s、正確
定義のもとh、c、Δν_Cs:kg = J·s²/m²
旧原器Pt 90 % · Ir 10 %, 39 × 39 mm
次元M — 基本
代表的な値水 1 l ≈ 1 kg · 50 µg — 百年での複製のずれ
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表記

記号は小文字の kg で、二文字とも小文字。大文字の K はケルビンであり、「Kg」や「KG」は誤り。キログラムは名前に接頭語を含む唯一の SI 基本単位なので、倍量はグラムから作る。mg、Mg であって、µkg や kkg ではない。質量は小文字の m で表す。

混同しないこと

質量と重さ。分銅のキログラムで表した質量は、地球でも月でも同じだ。重さは分銅が支えを押す力で、ニュートンで測る。月では同じ分銅の重さが六分の一になる。家庭用のはかりは質量を表示するが、重さから計算しているので、都市ごとにわずかに狂う。

01 · 定義
キブルバランス · 重さ · 質量

キブルバランスは二段階で働く。まず皿に分銅を載せ、磁場の中のコイルに電流を流して、同じ力で上向きに引かせる。分銅の重さ m·g は電磁力 B·L·I に等しい。

次に分銅を下ろし、同じ磁場の中でコイルを一定の速さ v で動かす。するとコイルに電圧 U = B·L·v が誘導される。未知の積 B·L が消え、m·g·v = U·I が残る。力学的な仕事率が電気の仕事率に等しい。

電圧はジョセフソン効果で、電流はホール効果で測る。どちらの標準もプランク定数に基づく。重力加速度 g は同じ部屋の重力計が、速さはレーザー干渉計が測る。こうして分銅の質量が h、秒、メートルから求まる。

B — 磁束密度 · L — 磁場中の導線の長さ · I — 電流 · U — 電圧 · v — コイルの速さ · g — 重力加速度
キログラムの定義
h=6.626 070 15⋅10−34 J⋅sh = 6{.}626\,070\,15\cdot10^{-34}\ \mathrm{J\cdot s}
計量ステップ
m g=B L Im\,g = B\,L\,I
移動ステップ
U=B L vU = B\,L\,v
二つのステップから質量
m=U Ig vm = \dfrac{U\,I}{g\,v}
重さ
F=m gF = m\,g
M
SI 独自の次元
≈ 10⁻⁸
キブルバランスの不確かさ
± 0.5 %
g の差:赤道と極
インタラクティブ · キブルバランス

電流で分銅をはかるには

左の皿に分銅、右には磁石の上に銅のコイルが下がっている。質量を設定し、場所を選ぶ。赤道では重力が弱く、極では強い。「計量」ボタンで電流が入り、調節器がさおが水平になるまで電流を合わせる。「移動」は分銅を下ろしてコイルを磁場の中に通し、電圧を誘導する。二つのステップから装置が質量を計算する。青は磁石と磁場、銅色はコイル、金色は電流と仕事率、赤はさおの傾き。下には三つのビューがある。「つり合い」はステップ中にさおにはたらく力を示す。「原器のずれ」は旧円柱の複製がどう離れていったかを示す。「質量と重さ」は同じ分銅の重さを場所ごとにニュートンで示す。

分銅の質量
記録:

解説 · g をその場で測る理由

重力は同じ都市の中でも違う

極では g ≈ 9.832 m/s²、赤道では ≈ 9.780 m/s²。地球はつぶれていて、自転しているからだ。山頂では g は小さく、密な岩盤の上では大きい。キブルバランスは力を比べるので、正確な現地の g がなければ百分の数パーセント狂う。そばにはいつも絶対重力計があり、真空中でコーナーリフレクターを落とし、その加速度をレーザーで測る。

02 · 換算
単位 · 重さ · エネルギー

キログラムからグラム、ポンド、ニュートンへ

好きな単位で質量を入力する。最初のタブはキログラム、グラム、トン、ポンド、オンス、カラットに換算する。二つ目はこの質量の地球、月、火星での重さを示す。三つ目は E = m·c² によるエネルギーと、h による周波数を示す。

換算表
03 · 桁 · 電子から太陽まで

質量、kg、対数目盛り

電子の質量は 9.1·10⁻³¹ kg、太陽は 2·10³⁰ kg。そのあいだに六十桁ある。キログラムはほぼ真ん中、水 1 リットルの質量で、手で楽に持てる重さだ。

04 · 測定器
比較器 · 分銅 · 球 · 重力計

質量は比べるもので、直接は測らない

05 · 表記の規則
kg は小文字 · 接頭語はグラムに

接頭語はキログラムではなくグラムにつける

キログラムは小文字で kg と書き、数字のあとにスペースを入れる。倍量と分量はグラムから作る。mg、µg、Mg。トン t = 1000 kg は SI と併用できる。重さはニュートンで書く。

正しい
m = 2.5 kg
50 µg
1.2 Mg = 1.2 t
F = 9.81 N
3 mg
キログラム
誤り
m = 2.5 Kg
0.05 mkg
1.2 kkg
重さ 1 kg
3 µkg
キロ(文中で)

大文字の K はケルビン。接頭語を二つ続けることはないので、「mkg」と「kkg」は誤り。重さは力であり、単位はキログラムではなくニュートン。「µkg」は接頭語二つの同じ誤りで、正しくは mg。「キロ」は口語の略で、文中では略さずに書く。

06 · 隣り合う単位
質量と力
N
ニュートン

重さ:1 kg の重さは 9.81 N。

kg/m³
密度

白金イリジウム — 21 500。

ct
カラット

0.2 g — 宝石の小さな質量。

ニュートン
1 N=1 kg⋅m/s21\ \mathrm{N} = 1\ \mathrm{kg\cdot m/s^2}
密度
ρ=mV\rho = \dfrac{m}{V}
静止エネルギー
E=m c2E = m\,c^2
07 · 歴史の部
資料 · 水 1 リットルからプランク定数まで

キログラムが棚から下ろされるまで

計量の覚え書き

確かめようのない原器

39 × 39 mm
ベルジャーの下の円柱

キログラムが物体だったあいだは、その質量が定義上 1 キログラムだった。円柱が洗浄で原子を失ったり、空気中のほこりを吸ったりすれば、世界中のキログラムがいっしょに「変わった」。それに気づけるのは複製を通してだけで、その複製も変わっていた。

1946 年と 1989 年の比較では、各国の複製の大半が原器より数十マイクログラム重かった。右には複製の質量が原器に対してどう離れていったかを示す。曲線は広がっていくが、原器自身はいつもゼロにある。

新しい定義がこの矛盾を取り除いた。円柱はいまではふつうの分銅で、その質量は約 10 µg の精度でわかっており、変わってもかまわない。キログラムは変わらない。

原器、0+50 µg1889 → 1989
複製が原器から離れていく
量のカタログ
質量と重さ · 単位シート 12 件
索引の実験室:紫キャベツのジュースのコップ、バーナー、冷たいプレートの上の水のコップ、歯車の列索引 · すべての量を 1 ページに索引の入り口にある実験室酸を一滴たらすとジュースの色が変わり、塩は炎に色をつけ、水はひとたたきで凍る。その下に、Simetrium のすべてのページが分野別・五十音順に並ぶ。索引を開く →
土台 · 7 単位

SI の 7 つの基本単位

08 · あなたの言語
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