上では子午線網の三角形がダンケルクからバルセロナまで順に灯る。m の文字のアーチをクリプトン線のオレンジの波が抜けていく。下には両端に目盛り線を刻んだ基準尺がある。赤い光パルスがゼロから 1 m の目盛りまで走り、光る。右の目盛り線の上には顕微鏡があり、目盛り線が十字線の中をゆっくり動く。N の窓には干渉縞が流れていく。
単位シート
長さ 改訂 2026-10メートル m
SI 基本単位 · 量:長さ L
子午線の弧に七年、そして尺は 0.2 mm 短かった
1792 年 6 月、二人の天文学者ドランブルとメシェンがパリを発った。ダンケルクからバルセロナまでの子午線の弧を測るよう命じられたのだ。この弧から新しい長さの単位、極から赤道までの距離の一千万分の一を得ようとしていた。作業は七年かかった。
1799 年、二人の計算をもとに白金の尺がつくられた。アルシーブのメートルである。のちに、意図した長さより約 0.2 mm 短いことがわかった。だが直されなかった。すでに定規がこれに合わせて校正されていたからだ。その後、定義は三度変わった。そのたびに長さは同じまま保たれ、変わったのは再現の方法だけだった。
今日、メートルは光の速さで定義されている。光が真空中で 1/299 792 458 秒の間に進む距離である。数 c は正確に固定されているので、メートルは秒と同じ精度で再現できる。
記号は小文字のラテン文字 m で、立体で書き、ピリオドを付けない。ロシア語の文中では「м」と書く。大文字の M はメートルではなく接頭語メガで、Mm はメガメートル、すなわち千キロメートルである。
m はメートルであって、質量の m でも分の min でもない。mm はミリメートルで、「メートル掛けるメートル」ではない。平方メートルは m² と書く。海里は M または NM と書き、思いのほかよくメートルと取り違えられる。
01 · 定義
子午線 · 尺 · 波 · 光メートルは、光が真空中で 1/299 792 458 秒の間に進む行程の長さである。1983 年からの定義はこう書かれている。2019 年からは同じ考えを数で表す。光の速さ c は正確に 299 792 458 m/s である。
このような定義には保管された原器がいらない。正確な時計と周波数のわかった光源があれば、どの研究室でも自分でメートルを再現できる。実際には周波数安定化レーザーを使い、波長を数える。
それ以前、メートルは三度、それぞれ違うやり方で定義された。まず地球の大きさによって。次にパリの地下室にある白金の尺によって。さらにクリプトンランプの光の波長によって。そのたびに新しい定義は前の長さに合わせられ、精度はおよそ百倍ずつ上がった。
メートルを何で、どれほど正確に測ったか
四つのタブが四つの定義を順に示す。鋼青色で描いたのは器具と基準、オレンジはクリプトンランプの光と縞、赤はレーザーパルスと許容差を外れたものすべてだ。各タブの右側の目盛りは、得られたメートルが今日のメートルからどれだけずれるかを示す。スライダーで実験の条件を変え、操作ボタンで測定をやり直せる。
時間は長さより正確に測れる
1970 年代までに原子時計はどの長さの基準よりも何千倍も正確になった。光の速さもすでによく測られ、不確かさはほとんどすべてクリプトンのメートルから来ていた。そこで逆にすることにした。c を正確な数と宣言し、メートルを秒から導くのである。1983 年以降、光の速さはもう測らない。c の測定は時計と干渉計の検査になった。
02 · 換算
SI · ヤード・ポンド法 · 歴史的単位ほかの長さの単位で見たメートル
長さを入力し、単位を選ぶ。表はそれをメートルの倍量単位、ヤード・ポンド法の単位、またはヨーロッパの古い単位に換算する。1959 年からヤードとインチはメートルを通じて正確に定義されているので、ヤード・ポンド法のタブではほとんどの数が正確だ。
1889 年の国際原器は、0 °C、融けかけた氷の中でのメートルを示していた。今日、部品やブロックゲージの寸法は ISO 1 の規定どおり 20 °C で示す。長さ 1 m の鋼の部品は 30 °C では 20 °C より約 0.1 mm 長い。これは多くのはめあいの公差より大きい。
| 単位 | 値 | 定義のしかた |
|---|---|---|
| {k} | {v} | {note} |
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04 · 測定器
角 · 目盛り線 · 縞 · パルス四つの器具、四つのメートル
ボルダの反復円
ドランブルとメシェンはこの円で三角形の角と、地平線上の星の高さを測った。円をゼロに戻さずに一つの角を何度も続けて読み、その合計を読みの回数で割る。こうして一回ごとの読みの誤差が小さくなった。星の高さから弧の両端の緯度を求めた。
比較器:尺と尺
机の上に、約 1 メートル離して二台の顕微鏡が固定されている。その下に基準尺と複製を交互に差し入れる。どちらの顕微鏡にも尺の端の目盛り線が三本見える。観測者は中央の線を十字線に合わせ、マイクロメーターねじを読む。二本の尺の読みの差がそれぞれの長さの差で、ふつうはマイクロメートルの何分の一かである。
干渉計:縞を数える
光を二本の光束に分け、スクリーン上でふたたび重ねる。片方の鏡を半波長だけ動かすと、スクリーン上の明るい縞が隣の縞に入れ替わる。通り過ぎた縞の数に λ/2 を掛けると鏡の移動量になる。1892 年、マイケルソンはこの方法でメートルをカドミウムの赤い線の波長で表した。
飛行時間としてのメートル
望遠鏡は、探査隊が月に残したコーナー反射器へレーザーパルスを送る。光は約 2.56 s 後に戻ってくる。距離はこの時間の半分に c を掛けたものだ。何百万個もの光子のうち戻るのはわずかだが、平均をとると月までの距離はミリメートルの精度でわかる。
05 · 表記の規則
スペース · 大文字小文字 · 接頭語数、スペース、m
数と記号のあいだには改行しないスペースを入れる。記号は立体で書き、ピリオドも語尾も付けない。接頭語は m に続けて書き、一つだけにする。量が複数あるときは、それぞれの数に単位を付ける。
接頭語キロは小文字の k で書く。大文字の K はケルビンを表す。「ミクロン」と「mkm」は 1967 年に使われなくなった。正しくは µm である。接頭語を二つ重ねるのは禁止なので、「mµm」ではなく nm と書く。「3 × 4 m」では、メートルが両方の数に付くのかがわからない。mps や sec という略記は日常の英語から来たもので、SI には含まれない。
06 · 隣り合う単位
秒と c を通じてメートルは秒の上に立っている。時計がなければ再現できない。同じ光の速さを通じて光年が定義され、オングストロームはナノメートルの十分の一にすぎず、原子や結晶のために残されている。
07 · 歴史の部
資料 · 四つの定義同じ一つの長さの二百年
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そのたびに約百倍正確に
帯の長さは、メートルの小数点以下何桁まで再現できたかを示す。目盛りは対数で、一目盛りが一桁。1799 年はアルシーブのメートルの構想からのずれを、ほかは再現の不確かさを示す。
二百年で精度は一千万倍になった。だが長さそのものは変わらなかった。1983 年のメートルは、尺の精度の範囲で 1889 年のメートルに等しい。
メートルになりえた二つの長さ
1791 年、科学アカデミーには二つの候補があった。一つは、片側からもう片側へちょうど一秒で振れる振り子の長さ。この振り子は今のメートルより短く、約 0.994 m である。これは退けられた。重力は緯度で変わり、振り子の長さはパリと赤道とで違ってしまう。しかも長さが秒に依存し、秒は当時一日の一部だった。
もう一つの候補は子午線の四分の一の一千万分の一だった。こちらが選ばれ、弧の測量が命じられた。しかし実際の子午線の四分の一は約 10 001 966 m ある。つまり意図したメートルは、アルシーブのメートルより 0.197 mm 長くなるはずだった。
アルシーブのメートルは端度器で、長さは両端の面で決まっていた。端面は触れるたびにすり減る。そのため 1889 年の基準は線度器にされ、長さは尺の中立面に刻んだ目盛り線で決まる。長さは子午線からではなく、アルシーブのメートルから移された。こうして 0.197 mm はメートルの中に永久に残った。
量のカタログ
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長さの単位と、長さから導かれるすべて
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