ベル
系の外の単位、SI が認めたもの · 量:ある量のレベル
01 · 定義
二つの電力の比の常用対数。一ベルはちょうど十倍の差を、二ベルは百倍を意味する。この単位は零を数えるのである。
ベルは無次元であり、いつも比を述べるものだから、単独では何も意味しない。量を何に対して取るのかを言わねばならない。零ベルとは信号が無いことではなく、基準と等しいことである。
ベルはベル研究所で「標準ケーブルマイル」に代えて設けられたが、十という刻みは粗すぎた。人は音の大きさの変化をおよそ一デシベルで聞き分けるから、整数のベルでは聴覚を四段階でしか述べられない。数年のうちに実務は十分の一に移り、今日ベルはほとんど規格の条文にしか現れない。計算機には逆の例がある。ディスクの雑音レベルは、数が小さく見えるようにと、あえてベルで示されることがある。
02 · 換算
レベルか比を入れれば、カードが一方から他方を作る
どの行も電力のレベルについてである。電圧・電流・音圧では数が二倍になる。同じ比が二倍のレベルを与えるのは、電力が二乗で増えるからである。
対数目盛の最大の便利さは、経路の連なる各段が単なる足し算で重なることにある。プラス三ベルの増幅器とマイナス一ベルのケーブルはプラス二を残し、どこにも掛け算は要らない。
| 単位 | 名称 | 値 | どこで出会うか |
|---|---|---|---|
| {u} | {name} | {value} | {note} |
03 · 桁の並び
一ベルごとにまた一つの十進桁04 · 測定器
レベルは何で測るか
針の計器で、対数目盛の零は無音ではなく定格のレベルを意味する。零の向こうの赤い帯は過負荷を示す。技術者に必要なのは音の大きさそのものではなく、そこから天井までの隔たりである。
校正された減衰器の一組で、1・3・10・30 デシベルの段で切り替える。計器を検査するとき基準の減衰はまさにこれで定める。ここでのベルとデシベルは見積もりではなく尺度である。
計器の縦軸はほとんどいつも対数で刻まれる。さもないと弱い成分が零に紛れてしまう。一つの画面が一度に八から十桁を収める——すなわち八十から百デシベルである。
光ファイバの回線では、線路の収支はすべてデシベルで数える。ファイバの減衰と、融着や接続子での損失は掛けるのではなく足す。受信機は感度を同じデシベルで示し、余裕は引き算で出る。
05 · 表記の規則
大文字の B — バイトではない
記号は姓から作られたので大文字で書く。B、ロシア語では Б。「ベル」という語は小文字で書く。バイトとの衝突は文脈と接頭語で解ける。dB に曖昧さはなく、単独の B は計算機の文章では用心を要する。
最後の行は不完全である。基準を言わないレベルは定まらず、規格は本文か接尾辞でそれを名指すことを求める。dBm、dBW、dBu、dBFS という一族はここから生じた。どれも自分の基準を据えている。
07 · 歴史の部
すぐに十で割られた単位
線路の減衰は標準ケーブルマイルで測られていた。同じだけ弱まるのに何マイル要るか、その数である。この単位は周波数にも、その都度のケーブルの性質にも左右され、国ごとの網を比べることを無益にした。
ケーブルマイルに代えて伝送単位が置かれた。線路の材料に依らない対数の尺度である。量は電力比の常用対数に結ばれ、数のうえで古いマイルの近くに落ちた——おかげで表を書き直さずに済んだ。
単位はアレクサンダー・グラハム・ベルにちなんでベルと改められ、働く尺度はその十分の一、デシベルとなった。実務はただちに分数のほうを選んだ。整数のベルでは聴覚にも線路の計算にも段階が足りなかったのである。
国際度量衡局はベルとデシベルを SI と併用が認められる単位に数えるが、基準の量を常に示すことを求める。ISO 80000 はもっと鋭く言う。基準が無ければ、書かれたものはレベルではない。
絶対の値を持たない単位
ベルは物理量として実現されない。実現されるのは比である。減衰の標準は分圧器であり、その係数は抵抗から算出され、その正確さはひとえにそれらの抵抗の正確さに拠る。
カタログ · 測定単位
それぞれの量に一つの要覧
SI の七つの基本単位、固有の名をもつ二十二の組立単位、そして技術にも日々の暮らしにも欠かせない系外の単位。どれもそれぞれ一枚の紙である。定義、換算、計器、書き方の決まり。36 の言語で。
SI 以外の単位
ベルの解説カードが開いているSI 基本単位
ベルは無次元であり、そのどれにも依らない固有の名をもつ SI 組立単位
赤褐色はワット、レベルはたいていそこから数えるシートの言語
36 言語。記号 ha と数式は訳しません。訳すのは本文、各地の土地の単位、表記の規則です。