面積あたりの質量は、グラム毎平方メートル g/m²、またはキログラム毎ヘクタール kg/ha で書く。添え字つきの大文字 M は質量を表し、菌糸体は M_myc、子実体は M_fr。土の中の菌糸の長さは小文字の L で、土 一グラムあたりのメートルで書く。
乾燥重量と生重量は区別する。新鮮なキノコは十分の九が水である。菌糸体の質量とキノコの収量も区別する。収量は一シーズン分、菌糸体は採取した日の値である。また、ヘクタールを「一ヘクタールに菌糸体ひとつ」と取り違えてはならない。一個体が占めるのは数メートルのこともあれば、数百ヘクタールのこともある。
落葉層の上でホウキタケが揺れ、枝先から胞子が立ちのぼる。地下では白い菌糸がその根元から広がり、文字 kg/ha を通り抜け、トウヒの根に届く。右では採土管が土に入り、目盛りの印が 15 cm まで下がって光る。いちばん上には秤があり、菌糸の皿が子実体の皿より重く下がっている。
単位シート
菌類学 改訂 2026-10菌糸体と子実体 kg/ha · g/m²
SI 組立単位 · 量:面積あたりのキノコの乾燥重量
ホウキタケの重さは二百五十グラム。キノコ全体の重さはどれだけか。
秋、トウヒ林でホウキタケが見つかる。海のサンゴのように枝分かれしたキノコだ。切り取って籠に入れる。だが、これはキノコ全体ではない。胞子をまくためにキノコが数週間だけ育てた子実体にすぎない。
キノコ本体は土の中に残っている。それが菌糸体、太さ約三マイクロメートルの糸状の菌糸のネットワークだ。トウヒの根にからみつき、何年も生きる。森の土 一グラムには、数十から数百メートルの菌糸がある。一平方メートルの森の下では、合わせて約一万二千キロメートル、赤道のほぼ三分の一になる。
菌糸体と子実体は、面積あたりの乾燥重量で比べるのが便利である。トウヒ林の下では、菌糸体の重さは 一平方メートルあたり約二十グラム。同じ 一平方メートルの上に一シーズンで生えるすべての子実体より、数倍重い。
01 · 定義
菌糸の長さ · 一メートルの質量 · 土の層子実体は丸ごと秤にのせられる。菌糸体はそうはいかない。土から取り出せないからだ。そこで質量は換算で求める。土からコアを取り、菌糸を洗い出し、顕微鏡で土 一グラムあたりの長さを数える。
太さ 3 µm の菌糸 一メートルは、乾燥状態でおよそ 1.6 µg である。これは円柱の体積に密度と乾物の割合をかけたものだ。一グラムあたりの長さに、一メートルの質量と、一平方メートルの下の採取した層の土の質量をかけると、一平方メートルあたりの菌糸体の質量が得られる。
子実体の数え方はもっと簡単だ。調査区で一シーズンのキノコをすべて集め、乾燥させて秤にかける。どちらの質量も面積で割れば、比べられる。樹木の根と共生する菌では、子実体はほとんどいつも菌糸体より軽い。
どちらの皿が重いか
上はホウキタケの下の森の土の断面。白い線は菌糸で、その濃さはスライダー L に従う。森、面積、子実体の数、菌糸の太さを選ぶ。「コア採取」は採土管を下ろし、実験室のように試料中の菌糸を数える。結果にはばらつきがある。「結実」はホウキタケを生やす。サンゴ色は子実体、スレートブルーは菌糸体、緑は根を示す。下には三つの表示がある。「秤」は二つの質量を並べて見る。「深さ別」は土 一センチごとの菌糸の量。「年」は二つの質量の月ごとの変化。
菌糸体を養うのは樹木
針葉樹林や広葉樹林に生えるホウキタケは、樹木と共生している。菌糸は細い根にからみつき、樹木から糖を受け取り、水と窒素を渡す。つまり菌糸体の質量は、森そのものの生産のうち、樹木が地下のネットワークに投じた分である。子実体も同じ蓄えから育てるが、水分があり夜が涼しいときだけだ。乾燥した年には子実体はまったく出ないが、菌糸体は残る。
02 · 換算
面積あたり質量 · 菌糸の長さ · 記録グラム毎メートルからトン毎ヘクタールへ
面積あたりの質量か菌糸の長さを入力する。最初のタブは単位を換算する。二つ目は、土の中の菌糸の長さから、選んだ層の菌糸体の質量を計算する。三つ目は、子実体と菌糸体それぞれの、最大のキノコを集めたものである。
土 一グラムあたりの菌糸の長さは、研究室によって得られる値が違い、結果は二、三倍ずれる。顕微鏡では、死んだ菌糸と生きた菌糸が必ずしも区別できない。そのため菌糸体の質量には余裕をもたせ、「一ヘクタールあたり百キログラム程度」のように書く。
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04 · 測定器
採土管 · 格子 · 袋 · 乾燥菌糸体は秤にのせず、数えて求める
採土管
鋼の管を土に打ち込み、乱れていない土の柱、つまりコアを抜き取る。それを五センチごとの層に切り、一つずつ秤にかける。こうして、一平方メートルの下の必要な層の土の質量がわかる。この数がなければ、一グラムあたりの菌糸の長さを面積あたりの質量に換算できない。
交差法
土の試料から菌糸を取り出して染色し、フィルターの上に広げる。糸を一本ずつ測るのは不可能だ。代わりに接眼レンズに格子を入れ、菌糸が格子の線と交わる回数を数える。交点の数、面積、線の全長から菌糸の長さが得られる。この方法は 1966 年に植物の根のために考案された。
メッシュバッグ
目の開き 50 µm のメッシュの袋に清浄な砂を詰めて、土に埋める。根はこの網を通れないが、菌糸は通れる。数か月後に袋を掘り出し、中に伸びた菌糸体を秤にかける。こうして、森が一シーズンに育てる菌糸体の量がわかる。たいていは 一ヘクタールあたり数百キログラムの乾燥重量である。
乾燥と秤
調査区のキノコは 60—70 °C で、質量が減らなくなるまで乾燥させる。新鮮なホウキタケ 250 g は、乾燥後に約 25 g になる。キノコを比べられるのは乾燥重量だけだ。雨の日には、同じキノコが晴れた日より重い。
05 · 表記の規則
乾燥か湿潤か · 層 · 期間どの質量か、どの層かを書く
面積あたりのキノコの質量には、いつも三つの注記をつける。乾燥か湿潤か、どの土の層か、どれだけの期間かである。これがなければ、ある論文の数を別の論文の数と比べることはできない。
層と状態がなければ数は不完全である。0—30 cm の層では菌糸体はもっと多く、生重量は乾燥重量の五倍になる。ヘクタールの記号は ha であり、「ga」ではない。注記のないキノコの収量はたいてい生重量で、乾燥重量より十倍重い。L は土 一グラムあたりの長さであり、ただの長さではない。シーズン中の増加量と、採取日の現存量は別の量である。そして 一グラム毎平方メートルは、十 kg/ha であって、百 kg/ha ではない。
06 · 隣り合う単位
菌類学菌糸体の質量は菌糸が育った結果である。コロニーの縁がどの速さで伸びるかは、菌糸体の成長のページに書いてある。子実体は胞子のために生き、胞子の大きさと射出は隣のページにある。ヘクタールで表す面積は、すべてのページに共通の物差しである。
07 · 歴史の部
アーカイブ · 袋の中の根から巨大な個体までキノコ全体はどう見えたか
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菌糸体の質量は常に換算である
子実体は秤にのせられる。菌糸体はのせられない。土から丸ごと切り離せないからだ。そのため質量は、三つの測定からの換算でしか得られない。土 一グラムあたりの菌糸の長さ、菌糸 一メートルの質量、層の土の質量である。
三つの数は、それぞれ誤差をもっている。菌糸の直径は二から五マイクロメートルの間で揺れ、一メートルの質量は直径の二乗で増えるので、差は六倍になる。試料中の菌糸の一部はすでに死んでいる。そのため菌糸体の質量は丸めて書き、方法を添える。
もう一つ、化学的な道もある。菌類の細胞の壁には、植物にはないエルゴステロールという物質がある。試料の土に含まれるその量を、菌糸体の質量に換算する。右は接眼レンズの下の交点カウンターで、点はそれぞれ格子の線を越えた菌糸である。

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