輪の広がる速さは小文字の v、半径は小文字の r、直径は大文字の D で書く。単位は毎年のメートル、m/a で、a は年を表す。日常では毎年のセンチメートルで書くことも多い:25 cm/a。輪の年齢は小文字の t で書き、必ず「推定」と添える。
速さには半径方向と直径方向があり、直径は倍の速さで増える。草地の輪の縁とシャーレの中のコロニーの縁は違う。シャーレでは菌糸が途切れず伸びるが、草地では暖かく湿った時期にしか伸びない。また、キノコの輪を落雷の跡や枯れた草と取り違えてはならない。それらには暗い前縁がない。
草地を上から見ている。輪が広がっていく。前縁の暗い帯と茶色い枯死帯が中心から遠ざかり、輪の上のキノコもそれと一緒に外へ移る。暗い帯は脈打ち、一本のキノコから胞子が立ちのぼる。中心の杭から縁へ黄色いテープが張られ、その上の印は 3.0 m の目盛りまで進む。右下は年のカウンターで、3、7、11 と進む。記録のインジケーターが点滅している。
単位シート
菌類学 改訂 2026-10妖精の輪 v, m/a
SI 組立単位 · 量:菌糸体の縁が草地で外へ広がる速さ
草地の輪は毎年広くなる
夏、草地にキノコの輪が現れる。輪の内側の草は枯れ、外縁に沿って濃い暗緑色の草の帯が走る。一年後、輪は同じ場所にあるが、幅が広がっている。十年もたつと、直径は数メートルになる。
輪は一つの菌糸体の縁である。菌糸体は中心の一つの胞子から育ち始め、あらゆる方向へ同じ速さで広がる。中心部では養分が尽き、そこの菌糸は死んだ。生きているのは縁の細い帯だけで、キノコはその上に立ち上がる。
縁の速さは毎年のメートルで測る。菌の種類や土壌によって、毎年 10 から 50 センチメートルである。速さと半径がわかれば、輪の年齢を推定できる。ヨーロッパの草地の最大級の輪は、推定で数世紀にわたって育ち続けている。
01 · 定義
半径 · 季節 · 大きさからの年齢妖精の輪は、シャーレの中の菌のコロニーと同じように育つが、それより遅く、草地全体にわたる。成長の速さは、輪の縁が一年で中心からどれだけ離れるかを示す。それは半径方向に、中心から前縁まで測る。同じ時間に、直径はその倍増える。
成長は一年中続くわけではない。冬と乾いた夏には菌糸体はほとんど止まり、春と秋に速く育つ。そのため、毎年のメートルで表した速さは、全季節の平均である。干ばつの年には、輪の伸びが例年の三分の一ほどにとどまることもある。
輪の年齢は計算で得る。半径を平均の速さで割るのだ。これは推定であり、測定ではない。速さは年ごとに変わるし、輪の始まりを見た人はいない。だから年齢は、たとえば 10 から 15 年のように幅で書く。
この輪は何年たったか
上はドローンで撮ったような、真上から見た草地。暗い帯は輪の前縁で、そこでは菌糸体が窒素を放出し、草が濃く茂る。その後ろにキノコの列と茶色い枯死帯があり、土壌は水を吸わなくなる。菌を選び、速さ、夏の湿り気、施肥を設定する。時間は季節ごとに進み、キノコは秋に現れる。「測定」は中心から縁へテープを張る。「干ばつ」は次の夏を乾かす。「二つ目の輪」は隣に別の輪を置く。二つの縁が出会うところで、縁は消える。黄土色はキノコと枯死帯、緑は前縁の草、青は測定値と年齢を示す。下に三つの表示がある。「年ごとの半径」は測定値と平均の速さの直線。「断面」は半径に沿って土壌で起きること。「直径からの年齢」は、輪の大きさから菌ごとに年齢をどう推定するか。
菌が前方の草に肥料をやる
前縁の菌糸は、土の中の枯れた根や葉を分解する。そのとき窒素が放出され、縁の上の草は、肥料をやったときのように濃く茂る。縁の後ろでは、菌糸が土を固く絡め取るので水がはじかれ、草は枯れる。さらに内側では菌糸体が死に、草は回復する。芝に肥料をやると、草はみな同じ濃さになり、菌糸体が育ち続けていても輪はほとんど見えなくなる。
02 · 換算
単位 · 直径からの年齢 · 記録毎年のメートルから輪の年齢へ
成長の速さか、輪の直径を入力する。一つ目のタブは速さをほかの単位に換算する。二つ目は直径から、速さのばらつきを見込んで菌ごとの輪の年齢を推定する。三つ目は、記録に残る最大かつ最古の輪を集めている。
一日あたりのミリメートルへの換算は、一年全体の平均を与える。実際には輪が育つのは七か月ほどなので、成長期の縁の進みは平均のおよそ倍の速さで、冬は止まっている。
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04 · 測定器
テープ · ドローン · 水滴 · 古い写真輪はテープと空から測る
杭と巻尺
輪の縁の三点から中心を求め、そこに杭を打つ。杭から巻尺で、暗い帯の外側の端までの距離をいくつかの方向で測る。測定は毎年、同じ地点で繰り返す。二回の測定の差が、一年の伸びである。
ドローンの写真
地上からは大きな輪の全体は見えないが、上からは、特に乾いた夏には一目でわかる。ドローンは既知の高さから草地を撮り、写真の一ピクセルが既知のセンチメートルに対応する。写真から、いくつかの方向で直径を測る。こうして、輪が整っているのか、すでに弧に分かれているのかがすぐにわかる。
水滴テスト
枯死帯で草が枯れるわけは、水滴で確かめる。ふつうの土では、水滴は数秒でしみ込む。枯死帯では、菌糸が土の粒を固く覆っているので、水滴は何分も残る。水滴がしみ込む時間は秒で書く。それによって、草がまだ枯れていなくても、輪の内側の境界がわかる。
古い航空写真
大きな輪の速さは、一年では測れない。伸びが暗い帯の幅より小さいからだ。けれども、古い航空写真と新しい写真を比べることはできる。70 年で半径が 17 m 伸びたなら、平均の速さは約 0.24 m/a である。図の数字は計算の例であり、実在の輪の測定ではない。
05 · 表記の規則
半径か直径か · 期間 · 推定半径か直径かを書く
輪の速さは毎年のメートルかセンチメートルで書き、それが半径方向であることを明記する。輪の大きさは半径か直径で書き、必ず文字で区別する。年齢は幅をもたせるか「推定」と添えて書き、どの速さで計算したかを示す。
期間がないと、輪がどれだけの時間で 0.5 m 育ったのかも、それが半径か直径かもわからない。「輪 6 m」は半径にも直径にも読める。速さのない年齢は確かめようがない。年は文字 a で表し、y ではない。輪に正確な年齢はなく、推定があるだけだ。そして 0.25 m は 250 mm であって、25 ではない。
06 · 隣り合う単位
菌類学輪の縁はコロニーの縁だが、草地にあり、冬には中断がある。菌糸が途切れずに育つシャーレの中での速さは、菌糸体の成長のシートが示す。輪の下の菌糸体がどれだけの重さかは、菌糸体の質量のシートが計算する。そして年は、輪の速さも年齢も測る単位である。
07 · 歴史の部
アーカイブ · 妖精の輪舞から 600 メートルの輪までおとぎ話の輪はいかにして時間の物差しになったか
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輪の年齢は計算であって、測定ではない
輪の半径は巻尺でセンチメートルの精度まで測れる。だが年齢は、それを平均の速さで割って得るもので、平均の速さが正確にわかるのは、輪を測った年だけである。干ばつ、冷夏、踏み固められた道は縁を遅くする。だから同じ 3 m の輪が、八歳でも十五歳でもありうる。
もう一つ難しい点がある。古い輪は丸いまま残ることが少ない。道や木や隣の輪に出会って、弧に分かれる。二つの菌糸体は、他方がすでに通った土地には入らないので、縁が出会うところでは両方の縁が消える。右では二つの輪が向かい合って育ち、出会った場所でたがいを消している。
だから大きな輪の年齢は推定として書き、方法を添える。半径は写真から、速さは数年の測定から。測定した年が多いほど、幅は狭くなる。

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