01 · 定義
ノルウェーの気象学者ヴィルヘルム・ビヤークネスは1909年、空気の圧力が一に近い数で表されるようにとバールを唱えた。計算は正しかった。地表の気圧は1.013バールである。
一バールは十万パスカルちょうど——これは定めであって、測った値ではない。SIには入らないが、どこでも大目に見られている。圧力計、タイヤ、油圧、圧縮機、そしてヨーロッパの技術はすべてバールで目盛られている。理由は簡単で、パスカルが小さすぎるからだ。タイヤの圧力を2.5 barではなく250 000 Paと書かねばならなくなる。気象では千分の一——ミリバール——を使い、新しい通報では同じ数をヘクトパスカルで書く。1013 hPaと1013 mbarは同じものである。
十メートルの水の層は、ちょうど大気と同じだけ押す。潜水の決まりはここから来る。二十メートルでは圧力が水面の三倍になり、ボンベの空気も三倍の速さで減る。
02 · 換算
圧力を入れてください——カードが換算します
圧力の単位の動物園がいちばん混んでいる。バール、気圧、工学気圧、psi、水銀柱と水柱のミリメートル、トル。換算の係数はどれも半端である——バールのものを除いて。だからこそバールは気圧を技術から追い出した。
圧力計は初めからゲージ圧を示す。文字盤の零が大気圧である。だから「タイヤに2.2バール」は絶対で3.2バールであり、計算でこの差を飛ばしてはならない。
| 単位 | 名称 | 値 | どこで出会うか |
|---|---|---|---|
| bar | バール | 1 | 圧力計、タイヤ、油圧 |
| mbar | ミリバール | 1000 | 気象通報、真空技術 |
| kbar | キロバール | 0.001 | 地球物理学、ダイヤモンド合成 |
| Pa | パスカル | 100000 | SI単位 |
| kPa | キロパスカル | 100 | 建築荷重 |
| MPa | メガパスカル | 0.1 | 材料強度 |
圧力計はゲージ圧、すなわち大気圧を超えた分を示す。絶対圧はちょうど一バール大きい。タイヤに2.2バールなら、中は3.2バールである。
03 · 桁の並び
真空から地球の中心まで気圧と低圧の技術
04 · 測定器
バールは何で測るか
曲がった管が圧力で伸び、針を動かす。安く、確かで、今もどの工場でもバールで読む主要な器械である。
波形の箱が大気圧に押しつぶされる。気象通報はそれをヘクトパスカルで読むが、数の上ではミリバールと同じである。
ケイ素の膜が、たわむと抵抗を変える。自動車、圧縮機、産業用の制御機器に組み込まれる。
絶対圧を測り、深さに直す。大気圧より上の一バールごとに水十メートル。減圧も同じ数から計算される。
05 · 表記の規則
bar は小文字で、そして必ずゲージか絶対かを書き添える
記号は小文字三つで書く。接頭語は小さいものと大きいものだけが許される。mbar、kbar。「デカバール」は使わない。肝心の決まりは書き方ではない。「ゲージ」か「絶対」かの断りがなければ、バールの数は二通りに読める。英語の慣わしにはそのための記号すらある——bargとbaraである。
バールと気圧は1.3パーセント違う。タイヤなら差し支えないが、ガスボンベや三百バールの油圧では差はもう四バールになる。書類で一方を他方の代わりに置いてはならない。
06 · 隣り合う単位
バールはパスカルの倍量を短く書いたものにすぎない。だから圧力の一家がそばに並ぶ。SIの平方メートルあたりのニュートン、英国の慣わしのpsi、医学の水銀柱ミリメートル。気象がヘクトパスカルを選んだのは、それが数の上で慣れたミリバールと等しかったからである。
マリアナ海溝では圧力が1086バールに達する——艇の船体の一平方センチごとに一トンを超える。
07 · 歴史の部
バール以前は何で圧力を測ったか
零度で高さ760ミリメートルの水銀柱の圧力。バールへの丸めのほうが具合よく、技術はバールへ移った。
一平方センチあたりのキログラム重。東方の伝統の圧力計はまさにそう目盛られていた。バールを「気圧」と言う癖はここから来る。
最初の気圧計は水銀のものであり、医学と真空技術は今も水銀柱ミリメートルで数える。
一平方センチあたりのダイン——CGS系の出発点の単位。ビヤークネスはそこから百万を数え、バールを得た。
天気図を読みやすくするために考え出された単位
ビヤークネスが十万パスカルちょうどを選んだのは物理の都合ではなく、天気図を速く読めるようにするためだった。図の等圧線には千前後の三桁の数が振られ、どんな外れも目にすぐ入る。SIがパスカルを入れたとき、気象学者は選択を迫られた——すべての図を描き直すか、迂回の道を見つけるか。見つかった出口は洒落ていた。ヘクトパスカルは数の上でミリバールに等しい。だから通報は一桁も変わらず、変わったのは単位の名だけだった。バールそのものはSIから外れたが、パスカルでは桁が扱いにくい技術の場で、今も働き続けている。
カタログ · 測定単位
それぞれの量に一つの要覧
SI の基本単位が七つ、固有の名をもつ組立単位が二十二、そして技術にも暮らしにも欠かせないSI 以外の単位。どれにも一葉ずつ:定義、換算、測定器、表記の規則。36 言語で。
SI 以外の単位
バールのカードを開くSI 基本単位
赤褐色はバールを組み立てるもの固有の名をもつ SI 組立単位
二十二の一覧要覧の言語
36の言語。記号 bar と式は訳さない——どの言語でも同じである。訳されるのは地の文、例、そしてその文字ごとの書き方の決まりである。